本日の気なる記事「預金ついに1000兆円」

こんにちは、UniJOVO管理人の池田です。
本日の気になる記事は「預金ついに1000兆円」ということで、
日本の銀行が預かるお金が1053兆円になった、という記事でした。

皆さんはこの見出しを見てどう思いましたか?
「やっぱり日本は金持ちだ」「安心できる」
と、良い印象を持たれたことと思います。

しかしこれは良くないことなんですね。
新聞には「銀行も途方にくれる・・」と書かれておりまして、
銀行が困ってしまっているわけです。

「銀行って、お金を預けてもらうことが仕事じゃないの?」
なんていう疑問が出ると思いますが、それは昔の話。
今は集めたお金は「死に金」と表現され、
銀行は「出来れば減らしたい」と思っているわけです。

では、なぜ預金が「死に金」などと悪い表現をされるのでしょうか?
それは、預金が「利益」を生まなくなっているからなんですね。
銀行は集めたお金を融資という形で個人や法人に貸し出して、
利子を付けて返済してもらう、その利子が利益となっています。
1990年代の好景気時はお金を借りたい個人法人が大変多かったわけですが、
バブル経済崩壊以後は借りたい方たちが大きく減っている状況です。

銀行は融資した利子で利益が見込めるからこそ、
店舗やATMで皆さんからお金を預かり引き出すサービスを提供出来ているわけですが、
利益が見込めないなら、それらのサービス維持も困難になってきます。
なので、預金量を減らし、店舗業務を縮小させ、コスト削減を図りたいということですね。

昨年から「マイナス金利」という言葉を聞くようになりました。
現状はお金を預けていれば銀行からの利子でお金が増えておりますが、
マイナス金利が導入されると、お金を預けた側が銀行に利子を払うことになります。
「お客さん側が利子を払う」というとなんだか納得いきませんが、
お金の安全な保管代と考えれば、当然の対価かと思います。

就職活動で銀行を志望される学生さんは多くいますが、
銀行が抱える課題をよく理解して業界研究・企業研究をして、
選考に臨んで下さいね。

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